ある少年の希望 3
ヤマヨモギを刈って積み上げ、川から水を運び、野菜 種やジャガイモや残飯を集めたりということで、ほとんど寝るひまもないほどでした。
しかしくたくたになるまで働いて作ったこの調合飼料も、どうにか豚の命をつなぐのが精一杯でした。
それに、はねもののジャガイモにも量に限りがありました。
そこで、スープに大麦を加えてみましたが、量は充分とはいかず、豚は衰えるいっぽうでした。
肥えた豚に需要がないとしたら、痩せた豚など一文の値打ちもないでしょう。
何かもっとよい蛋白源を考えなければならなかったのです。
農場でこれまで経験した食糧危機の時と同じように、彼の手は本能的に42~30式レミントン・ライフルに伸びました。
しかし、今回はカモやウサギを撃つわけではなかったのです。
丘のふもとや川のほとりには、数千頭にのぼる野生の馬の大群が駆回っていました。
馬は足が速く巧みに逃回りますが、小型トラックなら追いつめることができました。