安保理の憲章 2

8月2日の決議660号で暫定措置をとったあと、安保理は早くも4日後の6日にはこの「決議が実施されていない」とし、「憲章第7章の下に行動」するとした上で、すべての国家がイラクに対して一連の経済制裁をとることを定めました(決議661号)。


・・・これは、明らかに第41条に基づく非軍事的な措置としてとられた、すべての国連加盟国を拘束する決定でした。


9月24日には、経済制裁をさらに実効あらしめるようにするため、イラクに対する空輸を禁止する決議(670号)が採択されましたが、これも同じような性格を持ったものです。


また、11月29日に採択された決議678号も、「憲章第7章の下で」行動するということが前文でうたわれています。


・・・しかし、決議678号に関しては、奇妙なことに内容のどの部分を見ても、加盟国の行動を拘束する規定ぶりにはなっていないのです。


日本政府が「国連協力」と称して自らの行動の法的根拠であるかのように印象づけようと腐心したこの決議は、集団的自衛権に基づいて行動する多国籍軍に各国が協力することを、国連としては歓迎する立場であることを表明したものに過ぎませんでした。


したがって、分かりやすくいえば、日本が多国籍軍に協力することは、あくまでも日本の自主的判断に基づくものであって、ただ国連としてはその日本の行動に対して異論を唱えることはあり得ないことを表明しただけのことだったのです。


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