ある少年の希望 4
当然車をかなりの距離走らせなければならず、ガソリン代もずいぶんかかることにはなりますが、あの豚たちを太らせるのに必要な蛋白質はそれでまかなうことができるだろうと思ったのです。
その冬、彼は約50頭の馬を殺し、剥いだ皮は1枚2ドルで売ってガソリン代にあて、解体した肉は屑イモのこった煮といっしょに煮て、豚を丸々と太らせる餌にしました。
苦しい労働を投資したほかには彼の負担は一切なかったのです。
その投資は充分に報いられることでしょう。
シンプロットは十代にしてすでに他人の逆をいくという企業家のありかたの原則を感じとっていました。
つまり大衆はいつも間違っているということを感じとっていたのです。
1920年代半ばの農業パニックの際、大衆は豚を殺しました。
しかしシンプロットはそれを飼育しました。
また彼はすでに貧乏人の投資戦略を心得ていました。
つまり、労働を資本化したのです。
供給過剰だった豚肉は、春にはひどい品不足となり、彼が儲ける番がまわってきました。
ジャック・シンプロットの700頭の豚は、1ポンドにつき7セントで売れ、グロー・ハスキーという地元の業者から7800ドルの小切手が届きました。
彼は14歳で、その時代と地方としては、なかなかの金持ちになったわけです。
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