ある少年の希望
1922年のアメリカで、ある少年が目をつけたのは豚の屠殺でした。
・・・それはアメリカの農業の歴史ではよくあることですが、生産物の価格が生産コストを割った時のエピソードの一つに関連があります。
たとえば、農家は始末に困った子豚を殺して一まとめに穴にほうり込んで埋めてしまうということがおこります。
シンプロット少年はこのような無駄に疑問を感じ、これを利用することを思いついたのです。
彼はそれらの豚を飼育しようと農家に申し出ました。
ある場合はただで、またある場合には羊でもうけた金から数ドルを払って、その年の12月にはおよそ700頭の豚を集めました。
父親は、そんなことはきちがいざただと言って、はじめはこの計画を手伝うことを断わりました。
干し草と多少の穀物があれば生きられる羊とはわけがちがいます。
これは豚なのです。
腹を空かした数百頭のけものが冬を越すには蛋白質や澱粉、炭水化物が必要です。
長年の経験があり、飼育場も経済力も揃った養豚農家が飼育をもて余しているのです。
それを十代の若者ひとりの手でできるものか?
たとえこの冬が越せて、売物になるほど太らせることができたとしても、その時には破産してしまっているでしょう。
豚肉が供給過剰であることは周知の事実です。