« 2010年08月 | メイン | 2010年10月 »

2010年09月 アーカイブ

中国の政治 3

80年代の恩恵を受けて豊かになった階層は、ますます政治への参加を求めるようになってきていました。


企業の総経理(社長)、個人営業業者などが、それぞれパワー・エリートとして政治的圧力を形成しうる実力を蓄えはじめてもいます。


「北京愛国・上海出国・広東売国」という流行語があります。


経済力をつけた地方の省.市が、独自の動きをめざす一方、他方で、発展から取り残された東北地方などの不満が高まっていたのです。


「諸侯経済」などという用語が登場するゆえんでしょう。


また、漢民族優位の締めつけを強化すれば反発し、他方、自治を拡大すれば分離独立の動きが表面化しかねません。


チベットなど、いわば「両刃の剣」の国内少数民族も中国指導部には、圧力になりうる重要な問題です。

中国の政治 4

80年代のような強力な威信を持ちえない中央指導部が各階層や地方の調整に追われ、戦略立案ができないままリーダーシップを発揮できず、権力の真空地帯が生じる危険性も否定できません。


また、世界銀行・IMF(国際通貨基金)など国際金融体制に中国がすでに組み込まれていること。


さらに香港・台湾にすでに「一国家二制度」の柔軟な約束を与えていることも、ある意味では90年代の中国指導部の路線選択の余地を少なくしているといえるでしょう。


経済発展の潜在力に富み、外交面でもそれなりに安定した環境を確保してきた中国。


しかし、国際環境も、必ずしも順風満帆ではありません。


米中関係も含めた西側との関係は完全に修復したとは言い切れませんし、アメリカ経済が衰退に向かえば中国の対米輸出の大幅な黒字への非難が強まることも懸念されます。


そして、北を見ればロシア・東欧との関係は、イデオロギー抜きで一応の安定は確保されたものの、民族紛争などが拡大すれば国境が再び不安定になりかねません。


また、西側からの投資の導入についていえば、ロシア・東欧は中国にとっての手強いライバルでもあるのです。


さらに、東や南を見れば、NIES(新興工業経済地域)は貿易・投資の誘致の面で一方では中国の競争相手になっています。


中国から見れば、日本の政治大国化や台湾の「独立意識」の高まりも潜在的脅威でしょう。

About

2010年09月にブログ「ファンキーなブログ」に投稿されたすべてのエントリです。新しい順に並んでいます。

前のアーカイブは2010年08月です。

次のアーカイブは2010年10月です。

他にも多くのエントリがあります。メインページアーカイブページも見てください。

管理人のお気に入り